2024/09/18
旧耐震と新耐震の違いとは?耐震基準につてい解説
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2024年の年始に起こった能登半島沖の地震に始まり、今年は特に地震が多い印象です。
南海トラフの発生リスクと実際発生した時の被害がどれくらいなのか、また居住する家の耐震性は大丈夫なのか?
住まいの耐震性について改めて皆さんの意識の強いポイントではないでしょうか?
住宅の耐震性を表すものとして、旧耐震基準、新耐震基準、耐震等級とあります。
「旧耐震基準」とは1950年(昭和25年)に制定された基準を指し、「新耐震基準」は1981年(昭和56年)に制定された基準です。
2000年(平成12年)に制定されたものは「現行耐震基準」といいます。ではそれぞれ特徴を解説していきます。
旧耐震基準(1950年制定)
1950年(昭和25年)に制定の旧耐震基準は、震度5程度の中規模の地震で、建物が大きな被害を受けないという基準で定められています。
想定される被害は、建物が破損をした場合でも補修して再び生活が可能になるレベルを想定しています。
しかし、震度6以上の大地震が起きた場合には、旧耐震基準の住宅の場合、倒壊する可能性が高くなります。
耐震改修促進法が改正された現在は、旧耐震基準に基づいて建てられた建物は耐震診断を受けることが義務付づけられてます。
新耐震基準(1981年制定)
1981年(昭和56年)に制定された新耐震基準は、震度6~7程度の大地震でも建物が倒壊しないように定められた基準です。
壁にひびが入ったり、建物内の配管が壊れるなどの被害はあり得ますが、大規模な被害は発生しない想定の基準です。
現行耐震基準(2000年制定)
2000年(平成12)制定の現行耐震基準は、新耐震基準に加えて基礎形状(地盤)の仕様が明記されています。
大きな特徴として地盤調査が事実上、義務化されています。
さらに壁量、壁の配置バランス、接合部などの条件も明確化されました。
このあたりについて従来は設計担当者に任されていましたが、法律によって規制をされるように変わりました。
では耐震等級とはなんなのでしょうか?
耐震等級とは住宅品質確保促法、略して品確法にそって制定された地震に対する建物の強度を示す指標の一つです。
耐震等級は1~3段階に分かれており、3が一番耐震性の高い家です。
住宅の耐震性確認方法
住宅をご検討中の皆様も、看板やチラシ、ハウスメーカーのHPでもよく目にすることがあるかと思います。
では地震に強い家はどのように確認するのでしょうか?
地震に強い家かどうかを判断するためには、家の強度を確認する必要があり、以下の3つの分野を計算・検討していきます。
1:壁の強さ(壁量・耐力壁配置・床強度)
2:部材の強さ(柱強度・梁強度・柱接合部強度・梁接合部強度)
3:地盤・木曽の強さ(基礎強度)
確認方法は3つありまして
1:仕様規定による建築確認
2:性能表示計算による建築確認
3:許容力度計算による建築確認
仕様規定とは?
一般的な2階建て住宅は、ほぼ「四号建築物」というものにあたります。
4号建築物では構造計算の提出の必要はありませんが、設計者には計算の必要があります。
耐震性能を維持するために各部構造の仕様が規定されていて、それ「仕様規定」と言います。
この仕様規定にそって設計すると性能表示計算や、許容力度計算をすることなく耐震等級1の建物を建てることが可能です。
性能表示計算とは?
壁量計算に加えて「床・屋根倍率の確認」と「床倍率に応じた横架材接合部の倍率」を検証する計算方法を性能表示計算と言います。
長期優良住宅を建てる際には、耐震等級は2以上である必要があるため、多くの木造住宅はこの計算方法で耐震等級3を確認していると言われています。
許容応力度計算とは?
許容力計算とは、柱の1本・梁の1本・基礎に至るまで全ての部材にかかる力を計算していく方法です。
家の強度を確認する項目として壁の強さ、部材の強さ、地盤・基礎の強さなどがありますが許容力度計算の場合、3つの分野を全て詳細に確認することができます。
住宅の業界でも専門的な知識をもっていて、かつ中身を十分理解をしている技術者でないとできない、といわれるほど緻密な計算を行います。
一般的な2階建て木造住宅の場合の許容応力度計算でも、最低1カ月はかかり計算資料=許容応力度計算はA4用紙で数百枚にもなります。
まとめ
注意して頂きたいのは
性能表示計算では、細かな計算や検討を行わずとも、性能表示制度のチェック項目に沿って耐震設計を行うことで、許容応力度計算をしたものと同等の耐震設計が行えると基準上言っているのです。
どういうことかというと性能表示計算の耐震等級3の仕様に沿って設計を行えばいいという事です。
例えば屋根材を使った建物にはこれぐらいの筋交いがあればいい
構造材を使った場合に、くれぐらいのピッチで、この種類の釘を打てばこのレベルの地震に耐えることができる。
というように、必要な耐力壁の量や強さを個別に計算せずとも、仕様に沿えば大丈夫というのが、性能表示計算であり、仕様にそって建てれば耐震等級3だと言い切れるということです。
許容応力度計算の場合に必要になる屋根材や壁材、仕上げの重さや、天井下、壁、床下地、の仕上げなどを細かく設定する必要が無く、時間の短縮ができるだけでなく、許容応力度計算の費用はかかりません。
しかし、大事なご家族の命を守る家の強さを確保するのが許容応力度計算だとすると数字ではなく、命と財産を守るためだと考えれば、許容応力度計算は自ずと必須だということがご理解頂けると思います。
中古の住宅だと許容応力度計算で設計した建物と同じ耐震性を担保するのは技術的に難しく、新築をご検討中の皆様は、住宅会社を回る際には耐震等級とどの計算方法なのかをしっかりとご確認して頂くことをオススメします!
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